みんなのつながり(運動会)
「本日もよろしくお願いします!」
合同の職員打ち合わせをしています。
そう、本日は渚滑小中合同運動会です。
心配される天候でしたが、朝は日が差すほどで、これまでの不安定な予報が噓のようです。
登校してきた児童・生徒と最終確認を経て、運動会が始まりました。
参観している保護者の方とも楽しく競技しました。
私は、今回の運動会を観ていて、いくつか感じたことがあります。
まず、運動会を盛り上げる手段の1つ、「アナウンス」です。
「おおおおっと! 紅組がリードしています!!
さぁこの後、どのようになるのでしょうか!!???」
実況は、その場の状況を即興で説明する役割です。
当然、原稿が用意されているわけではありません。
この実況を楽しんでいる子達です。
「いいねぇ!!」
担当の先生たちも、テント前を通る先生たちも声を掛けてくれます。
声を高く、イントネーション(抑揚)を付けてマイクを握りしめていました。
来賓の方々も、
「いいなぁ、このアナウンス。」
と価値付けてくれました。
ライブ感を楽しむことができる子たちが増えるといいなと感じました。
次の写真。
小学校の競技中、中学生が旗を振って応援してくれています。
私の「眼」にとまった理由が、応援している場所です。
中学生種目の時も小学生が同じように旗を振って応援していたのですが、
競技している場から少し遠い場所でした。
(もう少し近くてもいいかもな…。)
と感じていたのですが、さすが中学生。
競技している状況を見極めて、いい場所で応援していました。
こういう時、先生が、「ここまで出ておいで!」
とか、「まとまって!」
など、指示することが多いものです。
でも、それは指示しなければ判断できていないということの現れ。
「横断歩道を指示されなければ渡れない子」ではいけないのです。
今回、生徒会が中心になって応援グッズを作成したようですが、
ひょっとしたら、応援の仕方、応援する場も考えられるとおもしろそうだと感じました。
次の写真。
閉会式、中学校長の挨拶の場面です。
中学生は、つま先をこちらに向けて話を聞いています。
昨年の運動会ブログでも紹介した内容だったと思いますが、
こうした所作を当たり前にしているところに、私は人柄を感じます。
聞く態度が良ければいいと楽観視しているわけではありませんが、こういう態度は、
コミュニケーションの前提、「マナー」だと私は思っています。
そして、生徒会長の話です。
生徒会長の挨拶を、私はいくつかの場面で聞いていますが、今回の挨拶もよかった。
「運動会のテーマは、『きびきびと活動し、はきはきと反応する』でした。
私は、きびきびと動くとき、集合時間よりも前に集まったり、整列したりしました。」
というもの。
「きびきびというのは『きびきびした動作』だけでなく、時間軸でとらえて、想定して事前に動くことも「きびきび」である」
と受け取りました。
閉会式が終わったとき、私は彼女に語り掛けました。
「今日のあいさつ、素晴らしかったね。」
『ありがとうございます! 緊張して少し頭が真っ白になっちゃったんですけど…。』
そう答える彼女でしたが、「事象、言葉の本質を自分なりに咀嚼した表現」を聞き、
私の感想を伝えずにはいられませんでした。
この「きびきび・はきはき」というキーワードを次のように指導していた学級がありました。
6月6日発行 学級通信「中学年」より抜粋
『運動会に向けた取組が始まってから、「きびきび」について子どもたちに話してきたことがあります。
それは、「集合や並んでと言われて、駆け足で行動するのは50点。
言われなくても、動けているのが100点。本当のきびきびとは何かということです。」
(中略)
誰かに言われるのではなく、自分で考えて行動できる姿に本番でも注目していただきたいと思います。』
というもの。
担任が何にこだわり、子供たちにどんな力を身に付けてほしいのかが分かります。
優勝した白組の最後の円陣。
そして、準優勝の紅組。
悔しくて涙を流している子もいましたが、どの子もいい眼をしています。
集合写真を撮る場は、「渚滑のアイドルたち」を撮影する保護者の方でいっぱいでした。
後片付けを手伝ってくれた保護者の方々、
ありがとうございました。
おかげで、雨に当たることなく、計画した日程を終えることができました。
小学校に戻り、先生たちに私は感じていることを素直に伝えました。
その内容は、私と先生たちだけの共有とします。
運動会成功の裏に隠れた先生たちの目立たぬ配慮、
素晴らしかった。
今日を迎えるまでに、家庭での影の努力もあったと聞いています。
一人ではちまきを結ぶのは難しいけれど、家の人と結ぶ練習をした子。
放課後、バトンの受け渡しの練習をしたという子。
多分、中学生の中にも影の努力を重ねた子がいるはずです。
こうした、目立たないけれど自分に必要だと感じて努力する子たちがたくさんいたから、
当日の運動会につながったのだと思います。
なにより、「影のMVP」は、この二人だと私は思っています。
両校の教頭、「窪田」「松本」です。
なぜ影のMVPだと思うのか、
これも私の心に伏せておきます。
今日の実施にあたり、ご来場いただいた地域来賓の方々、
教育長、朝、メッセージを送ってくれた市内校長会の皆様、ありがとうございました。
たくさんの声援と拍手を送ってくれた保護者の皆様、ありがとうございました。
いい運動会だった…。
みんな、
「最高!!」