食べることは生きること
今日、全校児童が「稲刈り」をしました。
稲穂が垂れたわらを持ち、サクッと刈りました。
まず、田んぼに着いてから成長の跡を観察します。
においをかいだり、食べてみた子もいます。
とても大切な視点です。
「あまぁ~い!」
生米をつまんでみた子が叫んでいます。
私は、刈り取るときの道具に着目していました。
刃の部分がギザギザになっています。
持ち手と刃の角度が私の知っている鎌と違います。
これは、「人間の知恵」です。
刈るときにこうしたほうがいいからです。
売っている鎌とこの鎌の違いを比較してみるのもおもしろい学習です。
子供たちの動きを見ていると、
ごくごく自然に「役割分担」をしていることに気付きました。
刈った稲を集める子。
集めた稲を、結ぶ子。
結んだ稲を、棚に掛ける子。
一つの組織が、それぞれの役割を全うしているのです。
この時、教員は指示をしていません。
子供たちが周りを観て動くことができることに感心しました。
20分ほどで刈り終えた田んぼを、入念にチェックしている子もいます。
落ちている1本の稲も見落とさずに拾っているのです。
「ご飯粒を残さずに食べる。」
という躾があります。
お分かりのように、お米を作る作業をした子は、「一粒」も無駄にしないのです。
その価値を知っているから。
何かを大切にする指導をするなら、
それにかかわる作業をさせるのも大切です。
最後に、お礼のあいさつです。
「ありがとうございました。」
の一言で終わることなく、
「私が今日、学んだことは…。」
というように、その学習の価値付けをする挨拶をしていました。
食べるために人は知恵を絞り、
手を加え、
それに応えるかのように、食物は色を変え、
大きさを変え、人に知らせている
そんなことを感じさせてくれる学習でした。
西部耕地の職員の手際の良さは相変わらずです。
今後、脱穀です。
学習に深まりをもたせる可能性のある活動でした。
本日もありがとうございました!