素直な思いを言葉と行動で

 子供の心は、行動、言葉にすぐ表れます。 

2つの事例を紹介しましょう。

 

①ある日、給食をとったあと、私は校長室で校務にあたっていました。

休み時間だったので、子供たちが廊下で会話する声が聞こえてきます。

 

そんなときのことです。

給食センターの職員の方が、子供たちの給食カートを片付けにきました。

すると、どこからか、

 

「いつも、おいしい給食をありがとうございます!」

 

という言葉が、廊下から聞こえたのです。

私は、すぐに廊下に出ました。

『今の素敵な言葉、だれですか?』

 

その場にいた先生が、図書室を指差して教えてくれました。

「〇〇さんです。」

「素敵な言葉だねぇ!!!

 聞いていた校長先生もうれしくなったよ。」

 

その言葉を言われたセンターの方も、

「そうかい? ありがとね!!」

とお返しの言葉がありました。

 

飾らない素直な言葉は、私の気持ちもすっきりさせてくれました。

 

②先日、学校にお客様がいらっしゃいました。

渚滑駐在所のおまわりさんです。

「防犯教室」の講師として、ネットトラブル、不審者対応についてお話いただだきました。

 

1~3年生の不審者対応の学習を始めるまで、子供たちと雑談です。

「〇〇くんは、将来、警察官になりたいのかぁ。

 どうして?」

など、気さくな会話をしてくれます。

子供たちは、たのしく学習を進めることができました。

学習を終え、講師の方が玄関へ足を進めていると、

子供たちも一緒に玄関へ移動します。

 

「お見送りをしよう。」などの呼び掛けはしていませんが、

子供たちが声を揃えて、

「いくぞ!」

と見送るのです。

ありがとうございましたぁ!!

「わざわざ、玄関までお見送りしてくれるなんて…。」

おまわりさんも恐縮しています。

 

子供たちが素直な気持ちを行動に表すとき、

周りの雰囲気を明るくしてくれるのです。