縁の下の力持ち

 人は、目につきやすいもので評価しがちです。

それは当然です。

 でも、形に見えない頑張りや力があるから、自分の生活が支えられていることを理解することも大切です。

気付くための「眼」を鍛える場所の一つが学校ですが、逆に学校はたくさんの人々の力で成り立っています。

 

 たくさんの業者の方、PTAの方、学校運営協議会の方、地域の方、委員会の方…。

挙げればきりがりません。

 先日、グラウンドにある「気になっていた物」を撤去してもらいました。

 タイヤです。

グラウンドの隅に数十本埋められていたタイヤですが、不安定になっていたためどうにかならないか考えていました。

 そこで、お願いしたのがPTAのお父さんでした。

相当な重量があるために、手掘りでは何時間、何日間かかるか分かりません。

 

 重機を持っているお父さんに、

「なんとかなりませんかね…。」

とつぶやいたところ、

「いいよ!」

という快い返事。

 すると、翌日に動いてくれたのです。

 重機を持ってきて、スイスイ抜いていきます。

抜いたタイヤを軽トラックで体育館裏へ運びます。

 

 この時、事務員と公務補が汗だくで手伝ってくれました。

私もスーツを着替えて、泥だらけになって作業しました。

 

 2時間弱で、全て抜き終わったのです。

作業後に、冷たい飲み物がのどにしみました。

「うまい!」

こういう思いができたのもよいよい。

 

 子ども達の安全確保のための作業。

こうした「縁の下の力持ち」の存在のおかげで、学校は成り立っています。