子供の「はてな?」を大事にしたい
先週、ある学級の算数の授業を参観しました。
掛け算のひっ算の学習をしています。
前の時間に学習したひっ算の式が黒板に書かれていて、
どの子も理解しているようでした。
34×2
答えは68です。
本時は、26×3
このひっ算の方法を学習します。
前時との違いが分かりますか?
ある子が友達に説明しています。
「26×3の答えは、98です。なぜかというと…。」
周りの子供たちが固まっています。
「えっ!?」
この子は、なぜ98と答えたのか分かりますか?
この子の説明をきくと、なるほどと思いました。
この計算は98にはなりません。
周りの友達は、78という正解を導き出しています。
でも、どうして98になるのでしょう。A子の考えを聞くと、98になることが分かります。
算数の面白さの一つは、こうした、子供たちの答えの考え方をみんなで理解することです。
そして、正解の78になる理屈を友達と協力して解き明かしていく過程が面白いのです。
掛け算とは何か?
の本質を学習していくと、納得できます。
そして、ひっ算の方法を理解すると、正解が分かります。
「だってさ!!」
ある子がむきになって説明していました。
その説明を聞いても、98と答えたA子さんは納得していません。
他の子も、なんとかA子を納得させようと説明を考えています。
ああでもない、こうでもないと自分たちの考えを表出させ、その子の考え方を理解しようとするところに、
面白さがあると思います。
そんな、子供たちの思考が現れた授業を観ていると、にやにやしてしまいます。
A子の答えは間違いだけれど、
算数のひっ算を学習するときに、つまずくポイントが分かります。
どの教科でも、「つまずきポイント」を想定しておくと、先生はスキルアップにつながります。
A子はずっと、
「でもさ!」
「なんで?」
とつぶやいていました。
こういう、はてな?や、子供の思考を大切にする授業であってほしいと思います。
※A子の考え