渚滑からのつぶやき
子供とかかわっていきたい~中学生職場体験
先月の末になりますが、渚滑中学校の3名が「職場体験」学習として、
小学校にやってきました。
「よろしくお願いします!」
という元気な声と裏腹に、少し緊張気味な3名は、3学級それぞれの一日先生となります。
小学生に自己紹介したり、小学生から質問を受けたりしながら、
初見の交流をしました。
休み時間、一緒に遊んだり、
授業のサポートをする体験を通して、
小学生とつながっていきました。
長い一日が終わるころ、
「職員室にお礼を言いたいです。」
という3人が、職員室の戸をノックしました。
「今日は、ありがとうございました。」
一人ひとり、感想を述べています。
「では、お返しに〇〇先生から一言!」
そう、私が振ると、
「小学校の子供たちの様子、先生たちの様子をどう見たかな。
先生たちも、こんな感じで楽しく仕事をしています。
こんな様子だったと、中学校の皆さんに伝えてください。」
3人は、とてもいい顔で帰校しました。
放課後、教頭が、
「黒板にメッセージがあります。」
と伝えてくれたので、見に行きました。
素敵な3名でした。
いらないものはない~教職員何でもトークより
7月になりました。
先日の1日。全校朝会にて、「何でもトーク 第3弾」がありました。
今回の担当は、事務職員です。
彼は、「トライアスロン」を通して学んだことを、子供たちにプレゼンしました。
普段、子供たちは職員室にきて
「すいません。画用紙いただけますか?」
といった会話が多く、事務職員の違った一面など、
触れる機会がないものです。
「トライアスロンってね…。
泳ぐ距離が、3.8kmで、自転車が180kmで…。」
『えええええええ! そんなに?』
子供たちは驚きの声を挙げています。
自分が出場したレースの写真を見せながら、その時の状況を説明していました。
今回のメッセージは、
「むだなものなんて、ひとつもない」
でした。
数分のプレゼンが終了すると、自然と拍手が起こりました。
他人の生きざまに触れることは、自分の生き方の刺激になります。
とてもいい空間です。
気付きを使う力 その2~文章で思いや考えを伝える(第二部)
2週間前、私は子供たちに宿題を出しました。
子供たちの文章表現力の一部を知りたかったからです。
本校職員も毎日の授業を大切に進めています。
子供の反応、つぶやき、表情、ふりかえりなどを参照して、次の指導に生かしています。
今回の宿題は、簡単な条件を与え、その条件に沿って文章にまとめることができるか?
ということです。
1年生から3年生、4年生から6年生の2パターン用意しました。
「校長先生をギャフンと言わせよう!」
と題して、課題を提示しました。
すると、
「校長先生! 宿題やってきました!」
と声高らかに提出する子が何人もいました。
「黒い服ばかり着ている校長について、自分の感想を書く。
文中に「」を使う」
というミッションに、
「ぼくも黒い服が似合うかっこいい人になりたい。」
という主張。
素敵な表現と感性だと思いました。
高学年の中には、私の事例と自分の経験をつなげてメッセージを書いてくる子もいました。
こうした子供たちの文章には、本心、本音がたくさん隠れていて、
話すことはできないけど、書くことはできることも多いものです。
第一部で紹介した児童の通り、
悩みを文章で表現する子も多くいます。
文章で表出させることで、自分の考えを可視化したり整理したりする過程を通して、
「情報を活用する力」「自分を認知する力」を培っているのだと思います。
発達段階や特性によって、文章で表現することは難しいことですが、
「言葉で自分の思いを伝える」というコミュニケーション能力を
大切にしたいと思います。
子供たちの素直な言葉、思いを知ることが楽しみです。
気付きを使う力 その2~文章で思いや考えを伝える(第一部)
【第一部】
少し長くなります。
私が担任をしていた子の中に、2人の忘れられない子がいます。
たくさんの人数を担任をしてきた訳ですが、
今回のテーマである「文章で思いを伝える」という視点で、
忘れられない2人の児童です。
まず、一人目。
その女の子は、高学年のときに担任した子です。A女としましょう。
私はA女から、ある相談を受けました。
「自分の思っていることをうまく友達に伝えられない。」
というのです。
話をしてみると、少年団に所属しているA女は、
「練習中の仲間に、もっとこうしようと思っていることや、
自分はこう思うということも、どうやって伝えたらいいか分からないので、
当たり障りなく笑ってごまかしてしまう。」と。
それだけでなく、反対されるのが怖いので、
自分が思っていることと真逆のことを言うそうです。
そんな自分が嫌いだと…。
そんなA女と相談して、「感情日記」を書くことにしました。
その日記には、他人(仲間)には伝えられない自分の思いを書いていい
ということ、私しか見ないので、きつい用語も使っていいとしました。
その日記に対して、私が必ず返事を書くという約束でスタートしました。
最初、表現が乏しく、「腹立つ」とか、「むかつく」という単語で、感情を表現していました。
自分の感情を表には出せないから、提出する日記には、「怒り」「悲しみ」が、羅列してありました。
感情や思いを伝える日記でしたが、私の返事(赤ペン)ついでに、
『「腹が立つ」という表現を、より腹が立っている表現にするために、こう書くといいよ。』
と、アドバイスしたり、
「腹立つという言葉を使わないで、腹が立っていることを表現してみて。」
と課題を出してみたりしました。
「先日の感情が落ち着いてきたのが、〇〇っていう表現から伝わってくるね。」
というような返事を書くことで、表現力にも磨きが掛かっていきました。
自分の思いを文章で表現することが、楽しくなっているようにも思えました。
最初は感情だけの表現でしたが、そのうち、感性の表現もあり、しまいには自分を見つめる日記に変わっていったのです。
数か月続いた日記にある日、A女が、
「やったよ! 先生!」
という書き出しの文からスタートする日記を書いて提出しました。
「今日、仲間に勇気を振り絞って伝えたことがある。
もっと、こうしてみようよ。だって、△なんだから…。
すると〇〇は、意見を言ってきた。
でも、私は諦めずに自分の思いを伝えた。
(中略)
〇〇と私は、数年の時を経て、分かち合うことができたのだ。」
その時の情景と状況を見事に表現して私に伝えてきたのです。
興奮していることも、自分のその時の思いもひしひしと伝わってくる文章でした。
過去の自分と決別できた喜びを主張していたのです。
その日記に目を通した後、
「やったな。成長したな。」
「はいっ!」
と、会話したことも忘れられません。
もう一人。
彼(A男)は、自分の考えや思いをしっかりと持っている子でした。
その時の思いをうまく言葉で伝えることができます。
学級でも中心となる人物で、
理論だてて発する言葉や会話で相手を丸め込むことは、おちゃのこさいさいと言った感じ。
この時の学級では、「日記」を毎日の家庭学習の1つとしていて、40人近い子供たちの日記に目を通すことが、
毎日の私の日課となっていました。
A男との日記には、友達への不満、家族との出来事、自分の生き方について、ノート1ページにびっしりと書かれていました。
時には数ページにも渡ることもあり、感情をエネルギーにして書き綴っている感じがしました。
「自分は悪くない!」
「分かってくれよ! 先生!」
「分かってくれよ 誰か!」
そういう隠れたメッセージが全面の内容だったと思います。
そんなA男にも必ず返事を書きました。
ただ、私は、A男の行動や言動に対して、問う返事を多くしていたと思います。
「なぜ、相手はそうしたんだと思う?」
「もし、君がそうしなかったらどうなっていただろう…。」
「なぜ、お父さんは、〇〇したんだろうな…。」
「そのとき、彼は、どんなことを考えたと思う?」
といった感じ。
言葉のやり取りで始まった日記でしたが、
そのうち心でつながる日記となり、日記を書くことがA男にとって、習慣となっていったのです。
確かに、けんかになった原因が、A男にあるとはいえない場面もありましたが、
相手の思いを感じる必要もあることを伝えたかったのです。
彼との日記は5,6冊になったと思います。
30歳を過ぎた彼は、今でもその日記を大切にしまっているらしく、時々思い出しては読んでみるそうです。
さて、この2人に共通していることは何でしょう?
このブログをご覧になった皆さん、それぞれに着眼点があると思いますが、
2人はこの日記の表現を通して、
「自信」と「自己肯定感」を培ったんだと思います。
思いを表現する楽しさ、喜び、悩みも。
そういう経験が、行動に変化して、生き方にも影響が出たんだと思います。
日記だけではありませんが、生き方を見つめる手段やきっかけに気付いた子は、
ある意味、幸せに近付くと思うのです。
第一部はここまで。
この写真に関係する第二部は、来週アップします。
おたのしみに…。
気付きを使う力 その1~問い返すことで思考をうながす
気付きをつなげる子を育成するために、先生たちは毎日の授業を大切にしています。
今日、授業を見て回っていると面白い問いをしてる学級がありました。
2年生は、算数で「長さ」の学習をしています。
1㎝がいくつ分で長さを理解し、定規を使うよさを学んでいます。
ここでは、クロームブックで「もの」を撮影し、その写真と長さを貼り付けて紹介する学習をしていました。
担任は、写真を子供たちに提示していきます。
この写真は、子供たちが、身の回りの物の長さを測った作品です。
この写真の次に、
この作品を提示します。
「あれ? なんだか、見にくくないかな…? なんでだろう…?」
先の作品と比較して、子供に気付かせます。
そして、
「ばってんになってるから、見づらいんじゃない?」
「じゃぁ、どうすればいいのかな?」
と言うように、学習のねらいの「長さの大小」とつなげて
「見せ方」について、指導しています。
なんだか見にくいな?
と思わせる問いにより、
それまで「自分の作品は完璧だ!」
と思っている子供たちの思考を揺さぶり、よりよい見せ方とはどうすべきか?
を学習するのです。
「見やすいように直そうね」とは言わずに、
「こうするほうがいい」と気付かせるところに、指導者の力量が見られます。
これが、学習するときの「必要感」というもの。
このあと、子供たちはすぐにクロームブックを用意し、
相談した後に、長さの短い順番に整列しなおしました。
今年、本校で大事にしている、「気付きを使う子~思考、判断、表現力など」の学習、
算数の見方を広げている学習につなげているようでした。
近日、気付きを使う力 その2をご紹介します。
体力向上の仕掛け・指導監訪問
昨日、MKP(紋別市教育向上プロジェクト)の研修があり、
私は、体力向上を目指した取組の授業参観に、上渚滑小へ出掛けました。
講師として、北海道教育大学旭川校の教授である、「高瀬 淳也」氏をお迎えしました。
彼と私はここ数年、毎年、何かと交流があり、体育の実践家として全国を飛び回っている人です。
その高瀬氏が授業をするということで、久しぶりに参観することにしました。
相変わらず、「仕掛け」ていました。
根拠をもって、体つくりの運動を、子供たち4名と楽しく進めています。
私は、この場面が気に入りました。
回っている長縄をただ走り抜ける運動。
はじめは1人。
でも、2人,4人…と手をつないだまま、みんなで走り抜けます。
最初は1人だから簡単ですが、人数が増えるとそうはいきません。
これがポイント!!
8人になったとき、
「せぇ~の、で!」
と声を掛けだすのです。それも、相談をして、
「せぇ~の~で、で一歩目?」
などと、自然と会話が始めります。
これが、「コツを見付けるための、伝え合う」活動です。
話し合いなさいと指示されなくても、自然と生まれる会話です。
簡単でシンプルな運動なほど、熱中して相談するものです。
こういう仕掛けを意図的に仕組んでいる高瀬氏。
流石です。
話題は変わって、本日、お客様がいらっしゃいました。
オホーツク教育局の秋山指導監です。
全学級を参観し、その後、管理職と協議、指導を受けました。
複式学級での授業の進め方について助言、よさについての価値付けもうけました。
私は、なぎさ1学級の子供たちの反応が面白くて、印象的でした。
子供たちがワクワクしながら学習していたからです。
助言されたことは、今後の学級経営に生かしていきます。
【私からの宿題を提出する子】
日常に生かす、日常を生かす
運動会が終わり、その後の学級通信を見てみました。
どの学級も、これまでの取組を価値付け、次に生かそうと振り返りをした様子が分かります。
「これからの生活でも、きびきびと動こうと思う。移動教室の時、時間に遅れないようにしよう。」
といった子供たちの振り返りの言葉が紹介されていました。
さて、「ゆくりば」スペースに新たなブースが誕生していました。
握力ブースです。
登校した子供たちが、握力計をもって、
ふぬぅううぅうううう!!!!!
と声を出しています。
競い合いながら、自分の能力を知るのは、とてもいいことです。
毎週月曜日は、「朝縄跳び」が予定されています。
今回、指導部が、ブラッシュアップした計画を実行しました。
子供たちの縄跳びスキルアップの手立てとして、体育館をいくつかのエリアに分けてみました。
縄跳びの技ごとにエリアを分け、そこに教員を配置しました。
縄の回し方に特化して練習したり、
技のコツを探ります。
そして、検定を受けたい子も、自由に選択できます。
つまり、「学びを選択する」学習につなげています。
体育の授業あるあるをお伝えしましょう。
小学校、中学校、高校の体育といえば、「知識・技能」が高い人にとっては楽しいかもしれませんが、
そうじゃない子にとっては、苦痛の何物でもありません。
「できないことをさらす授業」だったにもかかわらず、体育といえば「試合・実戦形式」をする授業が多かったはずです。
このような授業をしていても、子供たちに変容はないばかりか、体育嫌いの子を育ててしまいます。
できない子は、「見学します。」といって、どんどん体を動かすことが嫌いに…。
やっぱり、知識・技能を高める手立てが必要だし、コツを見つけた子は、友達にアウトプットして
仲間とつながり、運動が苦手な子も参加できる(見学者だってできることがある)、挑戦できる場が必要なのです。
そう考えると、これまでの縄跳びは、実践検定のみだったかもしれません。
跳べない子を跳ぶことができる子へ、
誰もが挑戦できる場へ
体を動かすことが苦に思わない子へ。
そういった意味につなげられるといいと思います。
今年はスズメバチが多い感じがします。
毎日、巣の発見、トラップの様子を公務補が見てくれています。
先日、トラップにかかったスズメバチを捕獲してみると、
最強のオオスズメバチでした。
そのスズメバチをただ処理するのではなく、
教員の一人が、自分で「標本」にしていました。
怖くてじっくり見る機会がないスズメバチですが、
よく見てみると、新たな発見があります。
ちなみに、スズメバチの羽って、
体より大きいでしょうか? 小さいでしょうか?
暑くなってきたこの頃、畑の草も実ってきています。
みんなで草むしり。
コツコツ続けましょう。
「はしれぇ!!!」
放課後、先生たちが体力テストの設計をしていました。
巻き尺を持った、ヤングもベテランも走っていました。
みんなのつながり(運動会)
「本日もよろしくお願いします!」
合同の職員打ち合わせをしています。
そう、本日は渚滑小中合同運動会です。
心配される天候でしたが、朝は日が差すほどで、これまでの不安定な予報が噓のようです。
登校してきた児童・生徒と最終確認を経て、運動会が始まりました。
参観している保護者の方とも楽しく競技しました。
私は、今回の運動会を観ていて、いくつか感じたことがあります。
まず、運動会を盛り上げる手段の1つ、「アナウンス」です。
「おおおおっと! 紅組がリードしています!!
さぁこの後、どのようになるのでしょうか!!???」
実況は、その場の状況を即興で説明する役割です。
当然、原稿が用意されているわけではありません。
この実況を楽しんでいる子達です。
「いいねぇ!!」
担当の先生たちも、テント前を通る先生たちも声を掛けてくれます。
声を高く、イントネーション(抑揚)を付けてマイクを握りしめていました。
来賓の方々も、
「いいなぁ、このアナウンス。」
と価値付けてくれました。
ライブ感を楽しむことができる子たちが増えるといいなと感じました。
次の写真。
小学校の競技中、中学生が旗を振って応援してくれています。
私の「眼」にとまった理由が、応援している場所です。
中学生種目の時も小学生が同じように旗を振って応援していたのですが、
競技している場から少し遠い場所でした。
(もう少し近くてもいいかもな…。)
と感じていたのですが、さすが中学生。
競技している状況を見極めて、いい場所で応援していました。
こういう時、先生が、「ここまで出ておいで!」
とか、「まとまって!」
など、指示することが多いものです。
でも、それは指示しなければ判断できていないということの現れ。
「横断歩道を指示されなければ渡れない子」ではいけないのです。
今回、生徒会が中心になって応援グッズを作成したようですが、
ひょっとしたら、応援の仕方、応援する場も考えられるとおもしろそうだと感じました。
次の写真。
閉会式、中学校長の挨拶の場面です。
中学生は、つま先をこちらに向けて話を聞いています。
昨年の運動会ブログでも紹介した内容だったと思いますが、
こうした所作を当たり前にしているところに、私は人柄を感じます。
聞く態度が良ければいいと楽観視しているわけではありませんが、こういう態度は、
コミュニケーションの前提、「マナー」だと私は思っています。
そして、生徒会長の話です。
生徒会長の挨拶を、私はいくつかの場面で聞いていますが、今回の挨拶もよかった。
「運動会のテーマは、『きびきびと活動し、はきはきと反応する』でした。
私は、きびきびと動くとき、集合時間よりも前に集まったり、整列したりしました。」
というもの。
「きびきびというのは『きびきびした動作』だけでなく、時間軸でとらえて、想定して事前に動くことも「きびきび」である」
と受け取りました。
閉会式が終わったとき、私は彼女に語り掛けました。
「今日のあいさつ、素晴らしかったね。」
『ありがとうございます! 緊張して少し頭が真っ白になっちゃったんですけど…。』
そう答える彼女でしたが、「事象、言葉の本質を自分なりに咀嚼した表現」を聞き、
私の感想を伝えずにはいられませんでした。
この「きびきび・はきはき」というキーワードを次のように指導していた学級がありました。
6月6日発行 学級通信「中学年」より抜粋
『運動会に向けた取組が始まってから、「きびきび」について子どもたちに話してきたことがあります。
それは、「集合や並んでと言われて、駆け足で行動するのは50点。
言われなくても、動けているのが100点。本当のきびきびとは何かということです。」
(中略)
誰かに言われるのではなく、自分で考えて行動できる姿に本番でも注目していただきたいと思います。』
というもの。
担任が何にこだわり、子供たちにどんな力を身に付けてほしいのかが分かります。
優勝した白組の最後の円陣。
そして、準優勝の紅組。
悔しくて涙を流している子もいましたが、どの子もいい眼をしています。
集合写真を撮る場は、「渚滑のアイドルたち」を撮影する保護者の方でいっぱいでした。
後片付けを手伝ってくれた保護者の方々、
ありがとうございました。
おかげで、雨に当たることなく、計画した日程を終えることができました。
小学校に戻り、先生たちに私は感じていることを素直に伝えました。
その内容は、私と先生たちだけの共有とします。
運動会成功の裏に隠れた先生たちの目立たぬ配慮、
素晴らしかった。
今日を迎えるまでに、家庭での影の努力もあったと聞いています。
一人ではちまきを結ぶのは難しいけれど、家の人と結ぶ練習をした子。
放課後、バトンの受け渡しの練習をしたという子。
多分、中学生の中にも影の努力を重ねた子がいるはずです。
こうした、目立たないけれど自分に必要だと感じて努力する子たちがたくさんいたから、
当日の運動会につながったのだと思います。
なにより、「影のMVP」は、この二人だと私は思っています。
両校の教頭、「窪田」「松本」です。
なぜ影のMVPだと思うのか、
これも私の心に伏せておきます。
今日の実施にあたり、ご来場いただいた地域来賓の方々、
教育長、朝、メッセージを送ってくれた市内校長会の皆様、ありがとうございました。
たくさんの声援と拍手を送ってくれた保護者の皆様、ありがとうございました。
いい運動会だった…。
みんな、
「最高!!」
楽しみながら
先日、「ゆくりば」に反復横跳びスペースが登場したことをご紹介しました。
その場に変化が表れています。
朝、休み時間にこの場で運動している子が増えてきました。
反復横跳びは、「体力テスト」の種目の一つです。
ここで勘違いしてはいけないことに、「反復横跳びがたくさんできるようになる」
ことが目的ではないことです。
数年前、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」が企画され、全国の5年生、中学校2年生が対象となり、
子供たちの体について調査することになりました。
でも、不思議なことが全国の学校で起こり始めました。
本来、子供たちの体力の状況を調査する目的だったものが、
体力テストの結果を上げることに焦点化され、
種目の練習だけで毎日の体育授業が終わるようになってしまったのです。
本末転倒とはまさにこういうこと。
楽しく運動する機会を増やす。
そのためのセッティングです。
ホワイトボードには、記録と名前を記入することになっています。
毎日、記名が増えているのです。
やらされる運動ではなく、やりたい運動の1つです。
「学校の廊下に、長い雲梯(うんてい)があれば面白いのに…。」
「階段が滑り台なら、2階に行くのも楽しいだろうな…。」
私はそう思いながら、学校中を歩いています。
外の畑をのぞくと、
かわいい看板が設置されていました。
「100%おいしいたまねぎ」
「強くりっぱにそだって!」
子供たちのメッセージが書かれています。
そのメッセージの答えは、自分たちのこれからの活動にかかっているのです。
明日の運動会を前に、前日準備を進めました。
てきぱきと進めていきます。
もう少し「挨拶」をたくさんしたかったな…と感じました。
もくもくと進める作業ではありましたが、今後の課題かもしれません。
そして、本日最後のつぶやき…。
分かりづらい場面だと思いますが、昨日の総練習後、
子供たちが学校に帰ってきたときの玄関での一場面です。
子供たちは傘を手にしていました。
とくに低学年は、「傘を閉じてまとめる」という動作がうまくできません。
そんな子を見たとき、皆さんはどうしますか?
私なら、この時担任がとった対応と同じことをすると思います。
「片手に持ってる水筒を持っててあげるから、
自分でやってごらん。」
と言って、じっと見ていました。
そして、時間を掛け、傘を閉じてまとめることができました。
「できた!」
その子はにっこりです。
担任は、
「できたね。よくやったね。」
と価値付けていました。
すぐにできない=手を貸す
のが当たり前になっていたり、
手を貸す=優しい
といった風潮に、私は同調しません。
この世には頑張ってもできないことがあります。
例えば、目が不自由な人に、目を凝らして頑張って見てみなさい。
これは、指導でもなんでもないこと。
体験不足でできないことであれば、やり方を教え、コツに気付かせ、手を貸さないことも指導だと思うということです。
当然、傘のしまい方は事前に教えなければなりません。これは家庭のすべきこと。
「手を貸さないなんてかわいそうだ。」
という人がいるなら、私はこう言うでしょう。
「困っている人に手を貸すことができる人になってほしいから、
今、手を貸さないんです。」
賛否両論あるでしょうが、私はそう思います。
教えるべきこと 見守るべきとき
それをはき違えてしまうと、弱い人間をつくってしまう…。
あくまでもこれは私の主観です。
明日の運動会、無事実施できますように…。
成功の確信(運動会総練習)
本日の天候は雨。
予定されていた運動会総練習は、雨天プログラムとなり、
渚滑中学校の体育館に会場をうつしました。
各種目の動きと係りの動きを確認していきました。
「よっちょれ」を踊っている子供たちの掛け声がよかった!
全員が声を出して揃えたらもっといい!
踊っているときに、中学生が応援旗を振ってくれています。
この応援旗は、中学校の生徒会が作成した物で、数日前に小学校へ通知が届いていました。
「自分の出番ではない時も、旗を使って自分のチームの応援をお願いします。
運動会を盛り上げましょう!」
というメッセージです。とてもいいです。
全ての種目を終えた後、中学校生徒会長が素敵なコメントを伝えてくれました。
「予定より総練習が早く終わったので、みんなで『しっぽ取り』をしましょう!」
すると、歓声が上がりました。
テープでしっぽをつけるサポートを中学生がしています。
準備ができた後、スタート!!
小中児童生徒、先生が入り乱れて走り回っています。
生徒会長が、すべてを仕切っています。いいです。
「〇本以上取れた人は、そのまま立っていてください!!」
この後、生徒会長と話をしました。
「とても、素敵な企画ですね。」
『はい、ありがとうございます。先生にもサポートしてもらいました。』
「そうですか。あなたたちがやろうとしたこと、やってみたいこと、どんどん先生たちに発信してもらえるかな?
小学生と中学生がこうすることって、楽しいと思うから。」
『はい! 分かりました!』
素敵な笑顔とはきはきとした返答は力強く、たのもしくも感じました。
きっと、これからの交流をよりよくする提案をしてくれることでしょう。
期待しています。
そして、最後に各組に分かれて「振り返り」と「勝どき」をして終了です。
「みなさん! お疲れさまでした! 本番…、がんばるぞ!!」
「おぉおおお!!!」
今日の総練習を迎えるまで、各学校では指導と助言を進めていました。
数日前、放送係の指導をしていた場面に遭遇しました。
「…応援お願いします。」
「う~ん、もう少し力が入らないかなぁ…。」
アナウンスの言い方に視点を与えています。
「…応援、お願いします!」
「う~ん、もう少しだなぁ…。 「応援」で少し間をあけてみて、
「お願いします!」を高く言おうか?」
変容させるために、気付かせる問いと指導をしています。
声のトーンを高くすると力強く聞こえるものです。
「声を大きく!」と指導するよりも、こうしたほうが効果的です。
総練習が終わった後も、学校に戻って、その子のニーズに合わせて振り返りをしています。
放送原稿をもとに、友達と確認しています。
児童代表のあいさつをする児童会長も、
挨拶するときの動きを確認していました。
「今のどうだった?」
「すごくいい! 〇〇してたし…。」
と友達に評価させている点もよかった。
できなかったことができるようになっていた場面がたくさんありました。
でも、もっと焦点化してレベルを上げようとすることが、
その子の学びを深めるのも事実です。
私は、総練習をしている間、中学校長だけでなく、中学校職員とも話をしました。
「いやぁ、「よっちょれ」いいですね! 中学生と合同で踊れないですかね!」
と声を掛けてくれたり、
「もっと、こうしたらどうだろう?」
とすぐに変更できることも相談したりしました。
世間話をして、笑ったりした時間も楽しかった。
「小中連携」という言葉がありますが、連携という根本は、コミュニケーションの取り方であり、
世間話をすることも含めて、時間と情報を共有することが前提だと感じます。
「こんなことしたら楽しそうじゃない?」
「こんなことできそうじゃない?」
「やってみない?」
という言葉が、子供たちから生まれてきたり、
先生たちがわくわくすることを意図的につなげていくことができれば
「一貫」に代わっていくと思います。
子供たちが下校し、これから小中合同で今日の振り返りをする時間を設けます。
今日の様子を観ていると、当日の成功を確信することができました。
チーム渚滑、頑張りましょう!!