渚滑からのつぶやき
今日は、学校で「避難生活訓練」がありました。紋別市役所の方を講師に迎え、いつ起こるかわからない災害に備えて、みんなで真剣に、そして温かく学び合った一日となりました。
訓練の中では、子どもたちのキラリと光る姿がたくさん見られました。
段ボールベッド作りでは、「せーの!」と元気な声を合わせて段ボールの切れ込みに部品を組み合わせる姿。
大きな毛布を片付けるときには、二人で端と端をしっかり持って、息をぴったり合わせて丁寧にたたむ姿。そしてそれを見守り応援する姿。
どの場面でも、自分たちで考えて動こうとする一生懸命さが伝わってきました。
特に心に響いたのは、縦割りグループでの相談タイムです。
「避難するとき、何を持っていこうか?」という問いかけに
上級生たちが頼もしいリーダーシップを発揮してくれました。
後輩の意見を決して否定せず
「そうだね」「それ、持っていけるかな?」
と、優しく包み込むような「ふわふわ言葉」でやり取りを進めていたのです。
「そんなのだめだよ」といった言葉は一つも聞こえてきませんでした。
相手を思いやりながら対話する姿は、本当に素晴らしかったです。
避難生活という不慣れな環境で一番の力になるのは、こうした「仲間と語り合う力」と「助け合いの心」です。
これは私たちが目標にしている「自分を伸ばし 明日を創る子」の姿そのものでした。
本日から5月です。月初めの全校朝会では、先生方による「朝のお話」が行われました。
今回の担当の先生。手元に一枚の画像を用意して、子供たちに問いかけました。
コップの中のジュース、あなたならどう言う?
画面に映し出されたのは、ちょうど半分までジュースが入ったコップの写真です。 先生が「これを見て、なんて思う?」と聞くと、子供たちからは元気な声が返ってきました。
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「まだ半分もある!」
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「もう半分しかない…」
見事に意見は半分に分かれました。 先生はにっこり笑って、こう続けました。
「どちらが正解、ということはありません。でも、先生は『まだ半分もある!』と思えるような毎日を過ごしたいな、と思っています」
「ふわふわ言葉」で心にゆとりを
同じ「半分」という状況でも、捉え方ひとつで心の持ちようは変わります。 「もうダメだ」と思うより、「まだいける!」と考える。 そうすることで、不思議と次に踏み出す勇気が湧いてくるものです。
また、自分の心だけでなく、周りの友達の心も温かくするために、「ふわふわ言葉(ポジティブな言葉)」をたくさん使っていこう、というお話もありました。
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「ありがとう」
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「すごいね」
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「大丈夫だよ」
こうした言葉が飛び交う学校は、きっと笑顔でいっぱいになりますね。
4月24日、「1年生を迎える会」が開催されました。
入学から約3週間。少しずつ学校に慣れてきた1年生を、全校であたたかく迎え入れる素敵な会となりました。
「よろしくおねがいします鬼ごっこ」、「ダジャレクイズ」、「色かくれんぼ」でみんなで楽しみました。
笑顔の「ひみつ」
会の終了時、校長から、全校に話しました。
『今日、皆さんが心から楽しめたのには、ある「ひみつ」があります。それは、お兄さん・お姉さんたちが、「1年生の喜ぶ顔が見たい!」と、自分たちで何度も相談し、出し物やルールを決めてくれたからです。』
「どうしたら1年生が安心して楽しめるかな?」 そうやって、相手の立場に立って一生懸命に考えた時間は、子供たちを大きく成長させてくれました。誰かに言われたからやるのではなく、「自分たちで考え、決めた」。 その主体性こそが、本校が大切にしている「自分を伸ばす」姿です。
響き合う「ありがとう」
そんなお兄さん・お姉さんの姿に応えるように、1年生もとっても素敵でした。 「ありがとうございました!」と、お礼を伝える姿や、お礼の歌とダンス「一年生になったら」、最後は素敵な決めポーズ!に、会場中が優しい空気に包まれました。
伝統が息づく「つぶやき」
校長として、何より印象に残った場面があります。 会が終わった後、ある高学年の子が、
「本当に良かった。楽しんでもらえてた……」 と、ホッとした表情でつぶやいたのです。
自分の役割をやり遂げた安堵感、そして誰かの役に立てた喜び。
この学校が大切にしてきた「優しさ」の伝統が、確かに子供たちの中に息づいていることを感じ、胸が熱くなりました。
風が強くて肌寒い朝も、子ども達は元気に登校してきます。
玄関でお出迎えをしていると、笑顔でハイタッチをしながら
「おはようございます!」と元気よく挨拶してくれる子もいて、
私たちも朝からたくさんの元気をもらっています。
素敵なのは朝の挨拶だけではありません。
先日、私が会議に向かうため、職員室で「行ってきます」と声をかけて部屋を出た時のことです。
それを聞いていた近くの子どもが、自然に
「校長先生、行ってらっしゃい!」と声をかけてくれました。
その温かい気遣いが嬉しく、私も「いってきます!」と笑顔で応えました。
入学式や始業式でも「挨拶ができるこの伝統を大切にしよう」と話しましたが、
本校が目指す姿である「渚滑の伝統(優しさ・挨拶・返事、整理整頓)」が、
子ども達の日常にしっかり根付いていることを実感した嬉しい出来事でした。
これからも、この温かい挨拶が飛び交う学校の良さを、
子ども達と共に伸ばしていきたいと思います。
4月6日、令和8年度の教育活動がスタートしました。
本日は、着任式、始業式、そして1年生を迎える入学式が行われました。
「夢」は学びのエネルギー
始業式では、新しい学校教育目標「夢に向かって学び続けること」について話をしました。
「夢」って何かな?」と問いかけると、子どもたちからは 「アイス屋さん!」「消防士さん!」 といった元気な声が返ってきました。「漢字を覚えたい」「友達と笑顔で遊びたい」も立派な夢ですよ、と伝えました。
夢をもつことは、学びのエンジンになります。その夢に向かって、一歩ずつ、自分を磨き続ける一年にしてほしいというメッセージを伝えました。
「なぜ」を考えることが、夢への近道
また、今年度は「自分で考えて行動する子」「なぜそうするのかを考えられる子」の育成にも力を入れていきます。
入学式前の時間、教師が指示を出さずとも、子どもたちは自ら姿勢を正し、立派な態度で整列していました。その姿があまりに素晴らしかったので、私はこう問いかけました。
「どうして、そんなにしっかりとした姿勢でいるの?」 子どもたちは答えます。 「始業式入学式だからです」 「では、どうして入学式だと姿勢を正す必要があるのかな?」 しばらく考えた後、一人の児童が言いました。 「だって、ちゃんとした姿で迎えたら、1年生が安心するから」
「言われたからやる」のではなく、「新入生のために」という目的=「なぜ」を自分たちで考え、行動に移す。この思考のプロセスこそが、夢を実現するために必要な力です。
響き合う「優しさ」
入学式では、児童会長から1年生へ 「何でも聞いてほしい。優しいお兄さん、お姉さんばかりだよ」 という、温かな歓迎の言葉が贈られました。
その言葉に、緊張していた1年生の顔がふわっとほころび、安心した表情に変わった瞬間、学校が大きな優しさに包まれた気がしました。
高学年が見せてくれた主体的な行動と、下級生を思いやる心。 この素敵な芽を大切に育てながら、全校児童が「夢に向かって」力強く歩んでいけるよう、教職員一同、全力で伴走してまいります。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
本日、渚滑小学校は卒業式でした。
2年間続けた朝の出迎え挨拶。
登校する卒業生は、大人っぽく感じました。
玄関で仲間たちの制服姿を初めて見合った卒業生は、
「うわぁ!!! 」
と興奮気味です。
卒業証書を授与する姿も立派でした。
お辞儀、歩き方、返事、
どれも6年間の成長を表す一つの所作です。
全員、目線をしっかりと合わせてお辞儀をしていました。
日常から意識して生活してきた証拠。
涙、涙、涙の式。
保護者も、教員も、在校生も・・・。
最後の学級活動では、サプライズの歌を送られた担任団も涙・・・。
いい卒業式でした。
玄関で見送ってくれた在校生。
「もっと何かできたかもしれないけれど、がんばりました。」
そう報告する担任団。
今日は、みんなで支え補い合った6年間の集大成だった感じです。
私も渚滑で生活した2年間に終止符を打ち、
4月から新たな出会いが待っています。
「渚滑からのつぶやき」として、2年間、主観も含めながら学校に携わる人間の様子をご紹介してきました。
言葉は人を傷付ける武器になってしまうこともあるけれど、
人の思考を豊かにしたり、温かくしてくれたりするものでもあります。
私のつぶやきが、後者になるように読者の皆様の時間を頂戴してきました。
また、どこかでお会いできる日を楽しみにしています。
渚滑小学校を支えてくださり、感謝いたします。
そして、これからもよろしくお願いします。
渚滑小学校でお会いしたすべての方々に
感謝の気持ちを込めて
お元気で。
さようなら。
紋別市立渚滑小学校
校長 木村 智史