2024年6月の記事一覧

職員の動き

 今日は、渚滑小の職員の話題を紹介します。

 

昨日、放課後に職員総出で作業しました。

 渚滑小学校の体育館床を改修することになり、体育館器具室や放送室の道具をすべて外のプレハブに移動することになったのです。

教頭が、

「〇時から作業を始めます。」

と放送を流すと、校内あちこちにいた教員が、すっと集合しました。

 

 私は、こういう動きが大好きです。

というか、規模に関係なく、こういう動きができる組織でありたいと思うのです。

 

 まず、時間を守るということ。

そして、全員が一斉に集まるということです。

 

 全校集会をするとき、開始のチャイムとともに集会がスタートするかどうかで、

その学校のこだわりも、大切にしてる指導が何かも分かるものです。

 

 そして、普段は掃除ができない場所にゴミがたまっていますから、

掃除をするのです。

 

 誰ともいわず、ごくごく自然と掃除をするその姿を見て、誇らしく思います。

子供たちに学んでほしいことを、指導者ができなくて伝わるわけがありませんから…。

 

 私もそんなに偉そうに言えるほど、善い行いをしていませんが、

こういう視点で、私は職員(人)を観察しています。

 

中学校の体育館で運動会の練習をするときに、

 きちっと靴を並べられるような渚滑っ子も素敵です。

きっと、おうちでのしつけも、行き届いているからなのでしょう。

なんだか楽しかったなぁ…。

 今日、低学年の下校を見送った後、二階の窓から何気なく外を眺めていました。

 よく見てみると、数人の子が傘を差しながら駈けている様子が目に映りました。

数メートル走っては立ち止まり、下を眺めているのです。

虫でもいるのでしょうか。

三人が頭をくっつけて何やら指差しています。

 

そして数秒後、また駆け出します。

そしてまた立ち止まり、道端の植物に手を出しています。

そしてまた、走り出します。

 

子供の興味の移り変わりは早いですから、気になるものにはすぐに飛びついて、

すぐに飽きて、そして次の物に…。

 

その様子を見て、知らずのうちに微笑んでいる自分がいました。

子供の頃の自分を思い出し、

「登下校の途中にはたくさんの刺激があったな…。」

と…。

その分、トラブルもありましたが学んだこともたくさんありました。

 

過去に担任を持っていた頃、ある保護者の方が、

「先生! すいません。傘を息子に渡してもらえますか?」

と息を切らせて持ってきたことがありました。

もう20年以上も前の話です。

 

その後、しばらく経って久しぶりに再会したその保護者の方は、

その日の出来事についてこう話しました。

「木村先生との思い出は、傘を学校に持っていった時の先生の言葉です。」

『そうですか、私はなんて言ったんですか?』

 

「傘を忘れたのなら、濡れて帰ればいいんですよ。

 濡れて帰るのが嫌なら、次から天気のことを考えて、自分から傘を持つようになりますから…。」

 

言った本人が忘れていたことを、その保護者の方は話してくださいました。

そんなことを言う教員がいるのだと思ったのと同時に、

子供にその話をして、傘を忘れても親が届けないことにしたそうです。

 

不審者、熊対応、学校の統廃合など現代の環境は大きく様変わりし、子供の登下校事情も変化しています。

 ただ、そういう時代だからこそ、学校で子供たちに「何を学ばせ、何を気付かせるのか?」

と試されている気がしています。

 

 私は、放課後の3人の後姿を見て、

「気を付けて帰るんだよ。また明日な…。」

と見送りました。

すっかり雨もあがっています。

幼い頃の自分を見ているかのようでした。

人のつながり

 今日、小学校と隣接する中学校のある活動に参加してきました。

「クリーン活動」です。「エサ ゼロ活動」とも名打っていました。

 

先日、中学校でも「熊」についての学習を深めたそうで、その中で、

「ごみの味を覚えた賢い熊(鼻が利く)が、えさを探しにやってくる。」

「だから、えさとなるごみを拾おう!」

ということです。

 

3つのグループに分かれて拾い始めたごみは、用意した袋にいっぱいになりました。

地域の方々、駐在所の方も参加し、天気のよい昼下がりにすがすがしい活動をしてきました。

 

中学校の生徒も礼儀正しく、かつ明るい生徒たちばかりでした。先生との距離もいい感じです。

中学校長の価値付けのあいさつでは、

「みんな、いい顔をしています。きっと、いい活動をしてきたからだと思います。」

と結んでいました。

 

私も気持ちがほっこりとして帰ってくると、職員室に来客がいました。

その方が、

「校長先生のブログ、観てますよ。」

とおっしゃいました。

 

嬉しいお言葉でした。

 

 今日、一日を過ごし、「やっぱり学校は、人と人をつなぐ場なのだ」と感じた瞬間でした。

中学校と小学校で、「エサ ゼロ活動」をしたら面白そうだな…。と感じました。

 

メッセージを伝える

 6月になりました。

月に一度の「全校朝会」をおこないました。

 

私も6月の生活目標の「協力」のキーワードについて話したのですが、その後、教員の一人が子供たちにメッセージを届けました。

この写真を提示し、

「この写真、熊訓練のときのみなさんの写真です。この写真は、いい写真だと思うんだけど、なぜそう思えるのかな?」

と問いました。

 

『みんな、真剣に話を聴いているところ。』

子供たちがその問いにつぶやきます。

 

「そうですね。先生は、こうしてみんなが『考えている』ことに意味があると思います。」

 

子供たちは、色々な視点で写真を観ています。

その様子をその職員の視点で価値付けています。

 

私は、こうして人それぞれの価値観を話す場が大切だと感じています。

この後、高学年が前に出てきて、間近に行われる「運動会」への取り組み方について下級生にメッセージを届けました。

運動会に競技者として参加するだけでなく、上級生として何を為すか?を考えた行動でした。

そのメッセージを受け取り、渚滑っ子がどのような行動をするか楽しみです。