学校からのお知らせ

熱い、厚い、暑い一日

 紋別地域も暑い一日となりました。

渚滑小学校では、いろいろなイベントがあり子供たちの気付きの学びとなりました。

 

【赤い稲妻軍団来校!】

日本大学陸上部長距離の十数名の部員がやってきました。

道東で合宿をしている中、子供たちと一緒に汗を流すために来てくださったのです。

一緒にジョギングをした後、

脚の運び方をレクチャーしてくれます。

小規模ならでは、マンツーマン指導です。

 

箱根駅伝で走った部員や、

北海道出身の部員、

卒業後は教員になりたい部員もいます。

特別コーチに訊いたところ、

「こうして子供たちに指導する機会はないので、

 大変貴重です。」

とのこと。

 

明日、東京へ帰るそうです。

こうしたつながりができると、日本大学陸上部を応援したくなります。

ぜひ、箱根駅伝で勇姿を見たいものです。

 

【チョイスクリーンデイ】

この名の通り、掃除する場を自分で選択して掃除する日のことです。

毎週金曜日、自分が掃除すべきだと思う場を選び、掃除をしています。

この子たちは、靴箱の中の土を掃除しています。

この子は、一階廊下をチョイスしています。

「どうして、この廊下を選んだの?」

と質問すると、

『この廊下の端のごみが気になったので…。』

とのこと。

 

高学年ですから、人通りが多い場をきれいにするために「チョイス」する意図があってもいいでしょう。

なぜそこをチョイスするか?です。

「なんとなく…。」

ではなく、目的をもたせて掃除をすることはとても大切なことです。

 

この子は…、

校長室をチョイス。

来客のテーブルを水拭きしたり、

ドアノブを拭いたり…、

ラックを拭いた後、物の置き方にまで気を配っています。

「どうして、校長室をチョイスしたの?」

『いやぁ、校長室って徹底的にきれいにする方がいいと思って。

 お客さんもくるし、

 なんたって、校長先生の部屋だから…。』

 

「そうかぁ、ありがとね。そう思ってくれると嬉しいよ。

 また、頼むね。」

 

『はい!!』

 大げさな活動じゃなく、普段している活動の目的や視点を見直すだけでも、

本質を鍛えることができるものです。

 「やらなければならない掃除」「勤労の掃除」だけでなく、「思考して取り組む掃除」に変換する

取組。面白いと思います。

 

【生活目標の取組】

本校の玄関を通ると、目の前にこのホワイトボードが置いてあります。

これは、生活目標を意識付け、その目標に対して自分がどう自己評価しているか、

他者からどう評価されているかを可視化するボードです。

 

今月の生活目標は、「健康によい生活をしよう。」です。

健康によいとは?

そのイメージを例として養護教諭が、こんな書き込みをしました。

「ランニングしてます。」

 

この書き込みに、職員も子供たちもどんどん書き込みます。

この書き込みが、連絡掲示板のようになっていますが、

これはこれで価値があると思っています。

ある人の書き込みに、

「すごいですね。」

というような、返事の書き込みがあるので、チャット感覚でどんどん書き込みが増えていくのです。

 

今日、このような書き込みを見ました。

思わず、「たしかに。」とつぶやきました。

 

【いやぁ、嬉しいなぁ…。】

先日、夏休み自由研究発表会をしたことをお伝えしましたが、その続編です。

高学年の作品に、「アニメーション」を作成した子がいました。

発表会の時に見落としてしまった私は、

「作品、観てみたいなぁ。」

とその子につぶやきました。

 

すると、

『いいですよ。』

と言って、クロームブックを用意してみせてくれたのです。

すると周りに多くの子供たちが集まり始めました。

「いやぁ、すごいなぁ。」

「どうやって書いて動かすの?」

など、そこで交流が始まりました。

『この作品で〇〇コマ必要なら、映画とかのアニメーションって、

 何枚必要なんだろう…。』

という、気付いたことが発展して、新たな疑問が生まれていました。

 

ひとしきりその会話をみんなでした後、

製作者の子がぽつり。

 

「いやぁ、こんなに反応してくれると嬉しいなぁ。」

子供たちの反応をつなぐと、「肯定感」にもつながります。

 

【収穫の反応はいかに!】

今日、畑に植えた作物を全校児童が収穫しました。

 実は、私たち職員は、この収穫に向けて指導内容を考えていました。

 先の学校ブログで私から職員に、

「収穫祭をこのまましていいものか?」

と投げ掛けた記事があったかと思います。

 あの後、職員は収穫量を想定し、

「何に気付かせ、今後の活動にどうつなげるか?」

と、話を進めていました。

 

 今日の収穫をしてみたとき、

子供たちの反応は、二つでした。

「うわぁ!!! たくさんとれた!」

と、

「えっ!? これで収穫祭できるの?」

です。

これから、私たちは子供たちにどんな価値付けができるのか、

見せ所かもしれません。

 

 以上、本日の渚滑小学校の様子でした。

大変長くなりました。

 熱い、厚い、暑い一日だったことが伝われば幸いです。

子供たちもすごいけど、職員たちも大したもんです。

 

新しい匂い・子の学び

 今日、保護者の方々を招いて、「自由研究発表会」を開催しました。

休み時間に、「縄跳び検定」の様子も参観いただきました。

 実は、体育館床の改修工事が終了し、無事検査と検定を通過したことで、

使用許可が出た真新しい体育館での検定となりました。

 子供たちも早く体を動かしたくて仕方なかったようで、

うれしい笑顔でいっぱいの運動となり、その様子を披露することができたのです。

 この体育館でたくさん体を動かしてほしいものです。

改修にあたり、業者の方、委員会には大変お世話になりました。

大切に使わせていただきます。ありがとうございました。

 

 その後、会場を2つに分け、発表会を開始しました。

前方の電子黒板を利用して説明したり、

クロームブックでプレゼンをしたり、

伝える相手を意識した説明をしています。

 

 感想を述べたり、質問をしたりしながら他と関わっていきます。

 

 私は講評として、2つのことを話しました。

「話すこと・聞くこと」に関する内容です。

 

 『今日、皆さんが伝えたい相手は誰ですか❓ そう、この教室にいるおうちの人や、仲間たちですよね。

伝えたい相手がいるのだから、準備した原稿だけを見るのではなく、

目線を配ってほしいなと思っていました。

すると、目線を意識している人が数人いました。

 アドバイスがあります。

今回、たくさん質問したり感想を発言した人がいましたが、

これからは、質問の答えに簡単に納得しないで、さらに質問を重ねてみてください。

すると、次々に情報がつながって、より相手の伝えたいことが見えてくるでしょう。』

 

こうした活動には、必ず振り返りが必要であり、振り返る視点を与えることで、

今後の活動に生かすことができるものです。

 

職員でも発表会について振り返りをして、今後の教育活動に生かしていこうと思います。

今回の作品発表会、欠席者なく全員が発表できたことも大きな価値だったと思います。

 今日、参観された保護者の皆さんはどんな感想をおもちでしょう?

今度、担任に話してみてください。 

準備を大切に

 2学期がスタートしました。

皆様お久しぶりでした。

 

 二学期始業式では、子供たちを前に、次の話をしました。

 

「さて、夏休み中には大きなスポーツイベントがありましたね。」

『オリンピック!!』

 

 「校長先生は、もう一つ、「高校野球の甲子園大会」を楽しんでみていたよ。

見た人はいる?」

 

 ※4分の1の子。やはり、野球を見ている子は少ないか…。

 

「先生はね。勝った負けたというより、試合が終わった後の様子を見ていました。

どうして、試合が終わった後に、「泣く人」が多いんだろう…?」

「悔しいから?」

『勝っても泣いている人がいるよ?』

「うれしいから?」

 

『どうして、泣くくらい悔しいのかな…、うれしくて泣くってどうしてなのかな…?』

 

そう投げ掛けると、う~ん…。となりました。

 

『校長先生が思うに、「その試合に向けて、どれだけ練習したのかが表れているんだと思うんです。』

「そうだ。遊んでばかりいて負けても、悔しくないと思うし…。」

 

『柔道の選手で、負けた後、大声で泣いていた人がいました。

 テレビではいろんなこと言われてたけど、校長先生は、この選手は相当な練習をして臨んでいたのに

 負けてしまった瞬間に泣いたんだと思うんです。

 先生は、テレビに向かって拍手をしました。』

 

『二学期も学校ではいろんな行事があります。その行事の当日だけよければいいと思わずに、

 準備をしてほしいです。

 きっとやり遂げた嬉しさが変わってきますよ。』

 

 そんな話をしました。

 

 夏休み中、渚滑地区の盆踊りもありました。

実行委員会から、PTA露店出店を依頼され、PTAの保護者の方々や子供たちがお手伝いをしてくださいました。

皆さんとってもいい顔をしていました。

接客するときに、とても温かい表情だったことが印象的でした。

 

ここでも、当日までの準備は、当日を想定しながら打ち合わせをして、物を用意して当日に臨みました。

この準備があるからこそ、安心して当日の接客ができたのだと思います。

 子供たちの変容を促すために、私たちも準備を怠ることなく、進んでまいります。

 

 

誇りに思う

 一学期が終わりました。

7月の学校だよりに、私は

「本校職員を誇りに思う。」

と書きました。

その意味をお伝えします。

 

毎日、子供たちのために思考し、試行しながら仕事にあたる職員です。

一学期最後の職員会議で、私は職員をねぎらうとともに、

「懸念していることがある。」

と伝えました。

 

「収穫祭」です。

学校の畑が、残念ながら雑草畑です。

 

「私は悩んでいます。

 このような畑の状況で、収穫祭をすることが子供のためなのかと…。」

 

 明るい雰囲気で終わることができず、申し訳ない反面、

何が問題で、どんな手立てをとるべきなのか全員で考えて欲しかったのです。

 

会議が終わり、

校長室に戻りました。

 

すると、

窓の外から、

「わははははは!!!」

「ぎゃははは!!!!」

という大笑い声が聞こえます。

何事かと窓の外に目をやると…、

 

職員総出で草むしりを始めているのです。

そこには、世界一楽しそうに雑草むしりをしている集団がありました。

 

確かに、先生が世話をすることで問題が解決するわけではなく、

子供たちを巻き込むべきなのは、彼ら(職員)も重々承知のこと。

でも、何か行動しようと考え、

今できる行動に移せるところに、

我が渚滑小職員の「強さ」と「優しさ」

があるのです。

それが、間違いなく学校での教育ににじみ出ています。

 

全員が畑作業をしているその姿を見て、

『この学校の校長でよかった。』

と心から思いました。

 

アイスを差し入れしたとき、

『おれは差入れと口だけ出すから。』

と話すと、

「足りないっすよ。」

と突っ込む職員。

そんな、雰囲気が心地よい。

 

誇りに思う=愛おしく思う=信頼している

 

そんな校長の思いを、一学期最後のブログにしてしまいました。

子供たちの様子も紹介すべきでしょうが、どうかお許しください。

 

それでは、皆様、しばしお別れです。

毎日、校長のつぶやきが中心のこのブログに、

数多くの方が覗いてくださることに、

感謝をお伝えします。

 

暑い夏、ご自愛ください。

毎日の積み重ね

 今日も予報通り暑かった…。

午後の外での活動に制限をかけました。

教室内は、暑さ指数が「26」程度ですが、配慮が必要です。

 

 さて、今日のブログでは、「渚滑小の取組」を視察にきたお客様のお話です。

内容が少し専門的になってしまい、保護者の方には「?」がつく内容かもしれませんが、

学校の教員って、何を考えて授業をしているのかうっすらと分かるかも(?)しれません。

どうぞななめ読みしていただけると幸いです。

網走市のある学校の教員が、渚滑小学校の様子を視察にきました。

「複式学級での授業の進め方について学びたい。」

とのことで、高学年学級の授業を参観しました。

高学年担任は普段通りの授業を進め、

子供たちも普段通りに授業を進めます。

(授業を受けるという立場で参加しません。)

 

担任はファシリテートに徹し、授業のキーワード、核になる内容を

子供たちに気付かせる学習形式です。

 

6年生は、円の半分の面積から、内接する三角形の面積を除いた面積を求める学習です。

5年生の学習は、

倍数、公倍数の学習です。

 

リーダーを中心に授業が進み、

担任は、問い返したり価値付けて授業が終了しました。

 

その後、

協議をしました。

私はその様子を少し離れて観察していました。

視察に来た先生たちが、どのような視点でどのような質問をして、

担任がどのように答えるのか楽しみだったからです。

 

事前に送ってくれた質問のほかに、授業を参観したからこそ生まれるするどい質問に、

授業者も答えます。

「リアル」なやりとりが続きました。

とっさに出される質問にどのように答えるのか、その質によって、

今後に生かされるかが決まります。

 

複式学級であろうとなかろうと、

子供たちは、「学び方」「課題の解決の方法」を学習していく必要があります。

 

「円の面積なんて、これから使うことないのに、どうして勉強するの?」

という批判をよく聞くことがあります。

その批判に、教員は何と答えるでしょうか?

 

その答えに、今後子供たちが身に付けるべき力があると思います。

 

今日、来校した先生たちのギラギラとした参観の眼、

子供たちの未来について熱く語り、

学校を背負っている若者教員たちを目の当たりにして、

嬉しく思いながら見送りました。

 

毎日の積み重ねが大切。

渚滑っ子の未来を豊かにする教育はまだまだ続いていきます。

 

猛暑到来

今日は暑かったです。

校舎の一階と二階では2~3度の気温差があります。

スポットクーラーと扇風機による「冷気循環作戦」をしています。

30度を超えず、教育活動を進めることができていますが、

クーラーが必要な北海道になっていることを改めて感じます。

 

外国語活動の時間に校舎内に隠れたアルファベットを探す子供たちは、

普段と変わりなく元気でした。

 

夏休みまで、3日間となり、

夏休みに向けた計画、目標を決め始めています。

中には、

「起きる時刻は11時!」

と設定している子に、

『普段とそんなに変えないほうがいいんじゃない?』

と指導を受けている子もいました。

 

明日はもっと暑くなる予報です。

朝早くから、教頭先生が学校を巡回し、スポットクーラーの稼働をしてくれていたり、

保健室に設置された「クーラー」を稼働して、臨時避難教室にしたり、

職員の工夫で教育活動を進めています。

 

明日は、飲み物、各自でできる暑さ対策をして

登校させてください。

どんなときも思考・判断・表現力

私は

「人はどんな時に考えるか?」

と思うことがあります。

何となく考えている状態ではなく、何か目的を達成するために考えている状態に

人はいつなるか?

ということです。

 

そういう視点で子供たちの活動を観察していると、

「おっ! 今、考えてるな。」

とか、先生たちの立ち振る舞いを見て、

「いい投げ掛け(しかけ)だ。」

と感じることがあります。

先日、休み時間に体力づくり運動をしていました。

廊下に障害物を置いて「けんぱ」をするチームがありました。

このチームは、その障害をどのように設置するかを考えていました。

この時点で、体育の「思考・判断・表現力」である、

「場の設定」を「自分たちで考える」活動をしていました。

教師が場を作るのではなく、子供たちが目的に応じて

場を設定するということです。

 

次に、なぎさ学級で頭をくっつけて何やら相談しています。

算数の「垂直・平行」について、概念を学習した後、

身の回りにある垂直・平行について調べていました。

その中の一人に私は腕を差し出して、

「この腕に平行な腕にして。」

というと、すかさず自分の腕を平行な位置に置いていました。

「じゃぁ、垂直にして。」

というと、くっつけてきました。

「離れてても、垂直って言えるのかねぇ…。」

というしかけをすれば、子供たちは、がぜん思考するはずです。

 

子供たちはいつも「何となく」考えています。

でも、学校はそうではなく考えさせる場を「意図的に」作り出す必要があります。

 

私はいつも子供たちに虫取りに誘われます。

「校長先生! 虫取りにでもいきませんか?」

『いいねぇ!!』

 

その時に、いつも思うことがあります。

「虫網が玄関にあれば楽なのに…。」

 

いつも理科室のテレビの裏に取りに行かなくてはなりません。

もし、この発想が子供たちから出てくれば、普段私たちがこだわっている、

「気付く子」の成果の一つとして、見取ることができるのだと思います。

ただし、黙っていて「気付く子」になることはなく、私達は

「気付かせる師」になる視点をもたなければなりません。

 

人はいかに楽(効率的)に食料を手に入れるか?

という発想で道具を作り、環境を学び

考えて進化してきた生き物です。

 

そう考えると、

学校は、教科や生活指導を通して、

「自分の生き方に生かす学習を積み重ねる場所」

としての役割があるのだと感じています。

心の勉強は続く

 先日、数年ぶりに1年生の道徳の授業をしました。

 「きんのおの」という題材です。

内容項目は、「正直・誠実」で、正直といえば、

「嘘をつかないで、本当のことを言う」

というレールを敷きがちです。

 

 でも私は、「誠実であるために」時と場合によって、

「嘘をつかなければならないこともある。」と押さえています。

そんな思いをもって、一年生と対峙したのでありました。

 

「ねぇ、正直な人ってどんな人のこと?」

:うそをつかない人

:本当のことを言う人

 

「へぇ、そんな人になりたいと思う人は手を挙げて。」

:全員が挙手

 

「へぇ! そうなんだ。じゃぁ、足が遅い人に、『足遅いね。』って言いたいんだね。

 体が太い人に、『〇〇だね。』って言える人になりたいのかぁ…。」

 

と、揺さぶりの問い掛けをすると、一斉に、

「それは違う!!! 」

「だって!!!」

という反応が返ってきました。

ねらい通りです。

 

「じゃぁ、今日はどんな心のお勉強をしようかね…。」

:正直な人になるためにがんばること

 

という感じで、導入が終わり、物語教材を読みました。

読み聞かせているときの子供たちは集中しています。

 

 このように、子供たちの考えるスイッチを見付け、

どのようにスイッチを入れるかが大切です。

 

 子供たちは、

「自分のことしか考えない正直はダメ。」

「みんなが笑顔になる正直をいう。」

とまとめました。

 

「校長先生と勉強して楽しかったかい?」

とたずねると、

:あっという間だった!

:5分しかたってないかと思った!

 

などと、お世辞だとしてもうれしい反応でした。

これだけではこの授業は終わりませんでした。

 

 帰りに校長室にあいさつに来た子が、校長室に入ってきて、

「校長先生! わたし、優しいウソならいっぱい言っていいと思うんだけど…。」

と、授業の続きを話し始めるのです。

 

わたしも面白くなって、

「優しいかどうか、だれが決めるの?」

と問い返しました。

「だから、まわりのみんなが笑顔になってるかどうかだと…。」

 

「ほぉ…、自分だけじゃ分からないってことか。」

学習が終わっても、話をしてくる子供たちのスイッチを入れたいものです。

 

朝から話す・笑う

 私はこの数週間、出勤して朝の過ごし方を変えたことがあります。

職員室前、もしくは玄関で登校してきた子供たちを迎えるようにしました。

「おはようございます。」

と言ってくる子だけとは限りません。

「・・・。」

無言で玄関に入ろうとする子。

 

一度玄関に入って、また外に出てきて私に話しかける子

など様々。

 

とにかく声を掛けるようにしています。

反応させるためです。

 

玄関前で、虫の死骸に気付き、

「なんでバラバラになってるんだ?」

と不思議に思っている子もいます。

なかなか教室へ向かおうとしない子には、公務補や見守り隊の地域の方が、

「そうそろ入りなさい。」

と促したりしています。

 

朝の様子を観察すると、家を出るまでの様子が見えてきます。

あくびをしている子や、にこにこして挨拶する子。

 

その日の子供たちの様子を把握するには、ベストな時間かもしれません。

一日の好スタートをきるためにも、

家庭での基本的な生活習慣を大切にお願いします。

素直な思いを言葉と行動で

 子供の心は、行動、言葉にすぐ表れます。 

2つの事例を紹介しましょう。

 

①ある日、給食をとったあと、私は校長室で校務にあたっていました。

休み時間だったので、子供たちが廊下で会話する声が聞こえてきます。

 

そんなときのことです。

給食センターの職員の方が、子供たちの給食カートを片付けにきました。

すると、どこからか、

 

「いつも、おいしい給食をありがとうございます!」

 

という言葉が、廊下から聞こえたのです。

私は、すぐに廊下に出ました。

『今の素敵な言葉、だれですか?』

 

その場にいた先生が、図書室を指差して教えてくれました。

「〇〇さんです。」

「素敵な言葉だねぇ!!!

 聞いていた校長先生もうれしくなったよ。」

 

その言葉を言われたセンターの方も、

「そうかい? ありがとね!!」

とお返しの言葉がありました。

 

飾らない素直な言葉は、私の気持ちもすっきりさせてくれました。

 

②先日、学校にお客様がいらっしゃいました。

渚滑駐在所のおまわりさんです。

「防犯教室」の講師として、ネットトラブル、不審者対応についてお話いただだきました。

 

1~3年生の不審者対応の学習を始めるまで、子供たちと雑談です。

「〇〇くんは、将来、警察官になりたいのかぁ。

 どうして?」

など、気さくな会話をしてくれます。

子供たちは、たのしく学習を進めることができました。

学習を終え、講師の方が玄関へ足を進めていると、

子供たちも一緒に玄関へ移動します。

 

「お見送りをしよう。」などの呼び掛けはしていませんが、

子供たちが声を揃えて、

「いくぞ!」

と見送るのです。

ありがとうございましたぁ!!

「わざわざ、玄関までお見送りしてくれるなんて…。」

おまわりさんも恐縮しています。

 

子供たちが素直な気持ちを行動に表すとき、

周りの雰囲気を明るくしてくれるのです。